妙高火打周辺(新潟) 山伏岩(410m)、金山(766.8m) 2021年3月7日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 5:54 駐車箇所−−6:26 山伏岩−−7:40 金山−−8:25 山伏岩−−8:47 駐車箇所

場所新潟県妙高市
年月日2021年3月7日 日帰り
天候曇後晴
山行種類たぶん籔山
交通手段マイカー
駐車場渋江川にかかる橋のたもとに駐車余地あり
登山道の有無積雪のため不明だがたぶん無し。ただし自衛隊演習地内らしく山伏岩は直下まで道が来ている
籔の有無積雪のため不明
危険個所の有無無し
山頂の展望山伏岩:東側が開ける
金山:ほぼ360度の大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
ここをクリックしてダウンロード
コメント入院明けのリハビリを兼ねて標高差が少ないが残雪が有効な山を選択して妙高東部の金山へ。容雅山の時と同じく西菅沼新田集落から矢代川沿いの車道へ入り発電所入口の除雪終点まで車で行く予定が、今回は西菅沼新田集落より先は除雪無し! 岡沢本田集落から入ろうとしたがこちらも未除雪で、どうせ適当に斜面を登るなら最短距離を狙って妙高サンシャインGC付近から渋江川沿いを登った。地形図では自衛隊演習地だが現場にそのような看板や敷地境界を示す構造物は皆無だった。ただし雪の上にはキャタピラの跡があり、冬でも自衛隊の車両が通って演習を行っているようであった。今回は日曜日であり人も車両も皆無だった。今シーズン初めて残雪期らしい締まった雪質で沈んでも1,2cm程度で踏抜皆無で快適に歩けた。




渋江川にかかる橋の袂に除雪された駐車余地発見 渋江川にかかる橋
橋を渡って分岐左側はすぐに除雪終点。ここで雪に乗る 自衛隊敷地境界のフェンスらしい。その外側を歩いている
渋江川支流の堰堤。小さな貯水池になっている 地形図の破線で書かれた道のキャタピラ跡。締まって歩きやすい
支流は地形図表記よりずっと上流まで続く。橋が無いと渡れない 渋江川左岸のキャタピラ跡を歩く
山伏岩直下でキャタピラ跡と分かれて岩を目指す 山伏岩。小さめだがちゃんと岩だった
山伏岩山頂 山伏岩山頂の旗掲揚ポール
山伏岩西側は杉植林帯 植林帯を抜けるとスノーシューの古いトレース登場
やたらと白く目立つピークが金山 渋江川左岸尾根の轍を登り、途中から渋江川へ向かう
トラバースして高度をできるだけ保つ 渋江川右俣横断地点
渋江川右俣上流を見ている。完全に雪に埋もれている 山頂への急な登り。北斜面でこれまでより沈む
標高720m付近。明瞭な尾根に乗る 間もなく金山山頂。急に立木が減る
金山山頂。立木なし 気温は約0℃。季節が進んで冷えなくなってきた
金山山頂から東を見ている
金山山頂から西を見ている。標高が高い山は雲の中
山頂から駐車地点まで直線距離で約3.7km 帰りはちょっとだけ別ルートを取った
往路のトレースに合流 往路の金山への登りのトレース
谷から下流を見ている。しばらく流れが出ることはなさそう 往路より下流で渋江川左岸台地に登る
渋江川左岸台地 幅が狭いのでスノーモービルのトレースか?
往路の自分のトレースを辿る 金山を振り返る。遠くからでもかなり目立つ
帰りがけの山伏岩 山伏岩付近の道路標識
キャタピラ跡は歩きやすいが駐車箇所とは別方向。残念 キャタピラ跡を離れて往路のトレースへ
除雪終点到着。スノーシューを脱ぐ 駐車余地は目の前


・山伏岩、金山は妙高山の東山麓にある小さな山。標高は1000mに満たないが、よりによって自衛隊演習場の中にある山だ。普通なら登ろうと考えないが、ここは豪雪地帯で雪のある時期の日曜日は演習はやっていないだろうと出かけることにした。

・木曜日まで11日間入院していたため体力的な面で不安が大きい週末だった。というのも病院では点滴等でベッドでおとなしくしているしかなく、11日も半分寝たきりだと脚力の低下が著しいと予想された。そうならないように点滴に繋がれない早朝等にラジオ体操や階段の上り下り(1〜3階の上り下りの10往復)、スクワットや腕立て伏せなどやっていた。大部屋だったが入院患者が少なくほとんど一人部屋の状態だったので、トレーニングは自由にできた。しかし毎日の通期は無いし週末も病院に縛り付けられており、絶対的な運動量は通常の1/4以下だろう。あまりきつい山は無理がある。

・そこで思いついたのが金山。ここは距離はそこそこあるが高低差は少ない。傾斜も緩やかなので日当たりがいい場所なら雪が締まっていると期待できる。妙高周辺は豪雪地帯であり、標高が低くてもまだ雪は十分に残っているだろう。

・起点は容雅山の時に利用した矢代川沿いの車道。過去に2回利用したがいずれも発電所入口まで除雪されていたので今回も大丈夫と思っていたが、現地に行ったら西菅沼新田集落で除雪終点! 今年はまだ除雪されていなかった。カーナビによるとここから発電所入口まで約3kmもあり、そこからさらに金山まで5kmくらいあるだろう。

・この車道へ繋がる車道は他にもあるので岡沢本田集落へと向かったが、ここでも集落が終わるとともに除雪もおしまいで雪壁。ここから歩こうかとも考えたが、よく考えたらこの付近はどこも一面の雪原でどこでも歩くことが可能で、車道にこだわる必要は無い。残念ながら持参した地形図の印刷範囲は矢代川沿いのルートのみであるが、車に積みっぱなしのオフライン専用PCに地図が入っているのでPCを起動して地図を見たところ、妙高サンシャインGC付近から歩くのが最短コースと判明。ただし地形図によると自衛隊演習地となっているのが問題。でも積雪のあるこの時期で日曜日に演習を行っているとも思えない。敷地境界にフェンスがあるようなら諦めるが、雪に埋もれて何もない状態なら言い訳もできるだろうと腹をくくった。手持ちの地形図では山伏岩より東は範囲外であり、地形図を表示したPC画面をデジカメで撮影して地形図の代用とした。ただし川沿いに進めばいいので地図の必要性は低いだろう。

・ゴルフ場は当然ながらこの時期は営業していないが隣を通る県道はしっかりと除雪されていた。県道から西へ入る道は予想に反して除雪されていて奥へと入ると渋江川が登場。地形図によるとこの川が金山まで続いている川らしいので、この川沿いに進めばいいはずだ。途中には山伏岩なる地形図記載の山があり、おまけに1山稼げるのがうれしい。川を渡ると車道は目的地とは反対側の下流へと向きを変えるのでここから歩くのが最短らしい。ちょうど橋のたもとに除雪された駐車スペースがあったので利用させてもらう。この日の夜は妙高では積もるほどではない小雪が舞っていたが、気温が下がることは雪質を考えるといいことだ。

・翌朝はギリギリでライト不要な明るさになってから出発。橋を渡ってすぐで杉の植林帯でスノーシューを履いて雪に乗る。この付近は平坦地だが除雪された車道以外は一面の積雪である。雪質は予想外に良くてスノーシューでは沈むのは僅か数cm程度で今シーズンで初めて残雪期と呼べる雪質であった。2週間前の水無山の地獄のラッセルが嘘のようだ。これなら思ったよりも短時間で金山山頂に立てるかもしれない。この付近には自衛隊演習地を示す看板や境界を示すフェンス等は一切なかったので安心して出発できた。

・僅かな杉林を抜けると樹林が無い開けた平坦地で、右手に頭だけ出したフェンスが続いており、どうやらこれが演習地敷地境界らしい。だったらここは敷地の外側なので入っても問題ないだろう。特に道やトレースなどは無いので左に見えている渋江川に沿って奥へと進んでいく。

・再び杉の植林を抜けると渋江川支流と思われる細い流れを囲むような堰堤が登場、小さな池ができていた。そのすぐ先、地形図の354m標高点付近でキャタピラ跡が登場。常識的には自衛隊の車両だろう。あのフェンスの外側も演習地なのであろうか(地形図ではそうなっている)。キャタピラ跡には新雪が積もり、少なくとも昨日以前のトレースであろう。これまで歩いた雪面は僅かに雪が沈んだがキャタピラ跡は全く沈まず非常に楽に歩けるので、できるだけキャタピラ跡を歩くことにした。どうも地形図に出ている破線の車道どおりらしいが、今歩いている範囲は持参した地形図の範囲外なので分らないため、キャタピラ跡が横に逸れるようならまっすぐ上を目指して登ろうと思う。

・うまい具合にキャタピラ跡は渋江川左岸沿いを上がっていき、山伏岩直下で山頂を逃げるように左右に分岐するので、ここで直進して山伏岩山頂を目指す。この付近は立木が無く山伏岩と思われるやや小ぶりの岩が見えている。そもてっぺんには避雷針のような棒が立っているが何か施設があるのだろうか?

・締まったキャタピラ道を外れてカモシカの足跡をたどって山伏岩へ向かう。カモシカは山頂を目指しているわけではないので途中からルートを変更し目の前の山頂を目指す。岩っぽいのは東側だけで西側から回り込めば簡単に山頂に立てた。山頂と言っても周囲との標高差は僅かで西側は杉の植林帯に邪魔されて展望は無しだが東側は立木が無く開けている。ただじ一帯は平坦なので遠望が効くとは言い難い。

・てっぺんには施設があるわけではなく、避雷針だと思った棒は旗を掲揚するためのポールだった。自衛隊の演習地らしい光景かもしれない。

・おまけの山伏岩を無事にゲットできたので最終目的地の金山へ。このまま渋江川左岸を登り続けて川が二分してその中央に尾根が登場したら谷へと下って斜面を登るのがいいだろう。ここから先は地形図の印刷範囲なので読図可能となり大助かり。

・植林を抜けると再びキャタピラ跡が登場するが横に延びているので無視して正面の立木の無い開けた斜面を登る。ここだけ古いスノーシューの跡があるが、どうも小さな丘のてっぺんで引き返したようでその先にトレースは無かった。

・丘の先も立ち木は少なく先の様子が見渡せるが、なだらかな広い尾根が続いている。しばらくはこのまま尾根を辿っていき金山が接近したら尾根を外れて渋江川右俣に下って斜面を登り返せば金山に到着する。おそらくそこまで高度を上げれば渋江川の流れは雪の下に埋もれているだろう。ちなみに山伏岩付近では川から離れているので流れが出ているのか雪に埋まっているのか全く分からない。

・469m標高点で再びキャタピラ跡に合流。地形図ではその先で道が途切れているが雪が締まったキャタピラ跡は上へと延びているので歩きやすくて大助かり。そして標高540mでは地形図通りに分岐が登場し、当然ながら上へ延びる轍へ入るが、この先はこれまでと違って道幅が狭くなった。これまでは通行したのは大型重機サイズだったのが、この先は小型重機やスノーモービルのサイズと思われた。それでも雪の締まりはこれまでと同等でとても歩きやすい。ここまで登るとどのピークが金山なのかはっきりと分かった。立ち木が無く真っ白で遠くからでも目立つ丸いピークで間違いないだろう。なぜそこだけ立木が無いのか不思議だ。

・轍は歩きやすいがこのまままっすぐ登ると金山の北側を通過してしまうので、真っ白な金山が接近した付近で轍を離れて左へ。ここでも雪の沈みは数cmしかないが、それまで全く沈まなかった轍と比較すれば体力を使う。でも2週間前の雪質と比較すれば天国だ。

・台地状の平坦地が消えて傾斜がきつくなる地点で渋江川右俣へと下降開始。見下ろす渋江川右俣は予想通り完全に雪に埋もれて流れは見えないので、どこでも自由に渡ることが可能。僅かな尾根地形を下って谷間に降り立ち、今度は金山への急斜面の登り。北向きの尾根なのでこれまでより雪の締まりが悪く足首まで潜るが、この急傾斜だと逆にそれがグリップ向上に役立ってスノーシューのまま軽ピッケルを片手にグイグイと登る。この傾斜は登りはいいが下りはスノーシューを履いたままではきつそうだなぁ。

・標高660m付近で傾斜は一旦緩むが小尾根に取り付くと再び傾斜が増す。この尾根は金山から北に張り出した小尾根で、金山東斜面と違って少ないながら背の高い立ち木がある。標高720mで傾斜が緩んで最後の登りで金山主稜線へ登りつく。ここは僅かなブナが立つだけで、その先の山頂は遠目で見たとおりに立ち木皆無の真っ白な雪原が広がっている。

・ほんの緩やかな傾斜の稜線を進んで金山山頂に到着。平坦で顕著な高まりは無い。立ち木が無いので山頂標識も無いし人工物も無い。何もないので積雪量は全く予想できないが、たぶん2m程度はあるだろう。立ち木が無いので360度の大展望だが、西側の妙高方面はまだ雲がかかったままで山の姿は見えなかった。東側の雲の手前側に見えているのが関田山脈で、雲の奥に見えているのが志賀高原〜北志賀の山並みだ。関田山脈の左側に見えているのは刈羽黒姫山と米山だろう。

・これで本日の目的は達成。山頂から渋江川右俣への下りは往路の急傾斜を嫌って往路より上流で谷に下りたが、それ以降は基本的には往路を辿って駐車場所へと下った。やはり日曜日は自衛隊の演習もお休みのようで、帰りもエンジン音は皆無でずっと静かなままだった。天候は時間経過と共に急激に回復し、下山中に太陽が顔を出した。出発時は昨夜の雪で車は真っ白でフロントガラスも凍っていたが、到着した時には雪はすっかり解けていた。

・右目の視力低下後初めての山行だったが、新雪の影響もあり雪面までの高さや傾斜角度が認識しにくい場面もあったが、この程度のコースでは大きな影響がないことが確認でき一安心。心配していた夜間の運転も、昨夜は雨でただでさえ路面状況が見にくいのに霧も出ていた中で運転可能だったので、注意して運転すればこちらも大きな問題は無さそうだ。あとは道幅の狭い林道でのすれ違いができるかどうか。

 

都道府県別2000m未満山行記録リスト

 

日付順2000m未満山行記録リスト

 

ホームページトップ